【各話補足】


まだ語るのって感じですか?
いえいえ、全然語り尽くしておりませんよ私は!!!


てな訳で、途中から割愛した捏造小話、割愛する前のも含めてばばーんと暴露!!!
(楽しそうだこの人…。)


「娘を、愛して欲しいんだ。」という一言から始まったデラシネ捏造劇(笑)。
「何故紀代子を」・「何故ノウェムが」という辺りについてはネタバレになるので、今まで一切触れていなかったのですが、完結した事ですしここいらで思いっきり語りたいと思います。


「何故紀代子を」という点については後半、エンキドゥが「神の器に選ばれていた」と説明していますが、何故選ばれたのかは謎なままでしたよね。これは簡単な事。エンキドゥではなく、円輝道が愛娘紀代子の事を想っていたから。ティアに操られていた為、自我は無くなっていましたが、もっと深い部分、本能に近いトコロは支配出来なかったんじゃないかなぁと思っているのです。この辺の発想は以前公式サイト様の方でやっていた人気投票のコメントに「紀代子を新人類にしたのは、父親としての愛だと思う」みたいな事が書き込んであって、その時「ああ、成る程なぁ。」と妙に納得したので、自分の中ではエンキドゥは紀代子を想って新人類にしたんだという設定が根付いてしまった訳です。

デラシネ第10話で、「それはティアの意志?」と問うハルカに対して「どうかな」と答えていますが、これはハッキリと答えるならば「違う」という事になります。ティアはゲームとしてこの終末劇を楽しんでいるので、遊びで紀代子を選んでもおかしくは無いのですが、その根底には娘を強く想う父親の気持ちがあったが故に、ティア自身も気付かない内に紀代子を選ばせていたんじゃないかと考えながら捏造しました。
仮にこのゲームが完璧なものだったのなら、生まれて来た新人類も決してティアに手を上げなかったと思うのです。計算外の事が起ってしまっていた為に最終回、ティアは紀代子(というか紀子?)に殺されたのでは無いかと考えると、なんとなくつじつまも合うので自分の中ではとりあえず納得。深い愛に勝てなかったのよ、きっと。


次に「何故ノウェムが」の辺ですね。
これもデラシネ第1話で「我が魂を分けた十の子の中で、最も私に近しい物を持つ君なら」と、エンキドゥが理由を話していますが、実はかなり遠回しな言い方してます。あえてストレートに表現するなら「一番自分(円輝道)と性格が似てるから、女性の好みも近いだろう」と言ってたのです。お相手は梓ちゃんそっくりの強気な性格。自分もあの強気なトコロに惹かれた訳ですから、自分と似てる性格なら紀代子の事も好きになれるかもしれない、とノウェムを選んだのでした。

更に「愛して欲しいんだ」と、ノウェムに無茶苦茶な注文をしてしまうエンキドゥですが、これも娘を思うが故の発言。ぶっちやけ、神の遺伝子を人に宿すだけなら別に、強引に事を進めちゃってもよかったと思うのですよ。なのにわざわざ適当な理由までつけて(「新しい世界に生まれる最初の人間は、愛されて生まれるべきだと〜(16話)」の辺)、紀代子に子供を宿したのは、それはもう父親としての愛としか言い様がないかなと。

こんな扱いのノウェムですが、別にエンキドゥに愛されて居なかった訳ではありません。「お気に入りだからね」と言っていた様に、エンキドゥは個人的にノウェムの事を大切に想っていたのだと思います。じゃなきゃ「娘を愛してくれ」なんてまず頼まないでしょうしね。

「娘を探すな」と忠告して、それをハルカに咎められるシーンがありますが、微妙に違う立場から互いに会話していたのにお気付きでしたでしょうか?エンキドゥはあくまでノウェムを「あの子」と言い、ハルカは「彼」と呼んでいました。二人がノウェムをどう思っているのかが、この辺で微妙に現れています。エンキドゥにとってはノウェムも可愛い「子供」の一人で、ハルカにとっては「一個人」。「一個人」と言ってしまえば、ノウェムを成人として認めているという事になるのかも知れませんが、ハルカの場合はノウェムをあくまで一つの戦力としてしか考えていなかったのです。ハルカの場合というよりは、ティアの場合、と言った方が正しいかもしれません。だから、「どうでもいい事」をノウェムに教えて、戦力として使い物にならなくしてしまった事を咎めたのです。それよりも、傷付くと分かっていても残酷な現実を、自らの口で伝えるという事の方が、よっぽど愛のある行動だと思うのです。この辺の解釈を知って頂ければ、どれだけエンキドゥがノウェムの事を愛していたのか、何となくお分かり頂けるのではと思います。


* * *


そんな思惑も露知らず、結局紀代子を愛してしまったノウェム。

迎えに来たセプテムにも、そっけない態度。紀代子と過ごした日々に終わりがやって来た事を理解し、傷を癒されながら深い絶望へと堕ちて行きます。一度だけ回復した意識も、言葉も交わせない程朦朧としていて、そのまま別れる事となる二人。

混濁した意識は再び深い闇を誘い、ノウェムはその闇の中で紀代子の事を想う事を決めます。しかし、その闇の中、一筋の光が差し込むかの様に、自分の名を呼ぶ声が聞こえました。その声は確かに、紀代子の声。その声により、現実世界へと引き戻されたノウェム。でも、肝心の紀代子は居ない。深い闇の奥から聞こえた彼女の声に、言い知れぬ不安を抱きます。

その不安をあおるかのようなセプテムの言葉に、更に動揺するノウェムは拭いきれぬ不安を、先生(エンキドゥ)にぶつけます。そして知る、事実。自分の知らぬ所で、彼女を死に陥れた。その現実はノウェムに残酷にのしかかります。苦しみ、悩んだ末出した答。もう、自分は生きている資格などないのだと。そしてこの命は、自ら断つというなま優しいものではなく、もっと残酷に、冷徹に、殺されなければならないというものでした。

それでも戻ってきた仲間に、救いの言葉を貰い、自分が奪っただけでは無かったのだと、微かに心が癒されます。やがて迎えた最後の日、ノウェムは自ら竜也に挑みます。その姿を敢えて神獣姿にしてまで、竜也に殺される事を望んだノウェム。

最後に懺悔をして、落ちてゆく、ボロボロな体。貫かれ、衝撃で真っ赤に染まる視界。
薄れる意識の中、ようやく会えたあの青と…紀代子に。ノウェムの瞳から、一筋の涙がこぼれたのでした。


* * *


と、以上が捏造小話で語らなかった16〜19話までのおおまかな捏造です。
自分的にはハッピーエンドのつもり。

後半にかけて重要なキーワードとして出てくる「青い空」。トゥランガリラ破壊のあたりからこの「青い空」については伏線を張っていたのですが、実はデラシネを書き始めた当初はこんな、空についてなんて一切考えていなかったんですけど、たまたま話を書き起こしていた時に、どうしても区切りが悪くて強引に話を増やしたのが、トゥランガリラでの話で。強引に起こした所で、その時は特に深く考えてなかったのですが、のちのちになって「ノウェムが最後に見た景色って空だよね、きっと。」と思い立ったあたりから自分の中で「青い空」というのが重要なポイントとなってきまして、最終的には「青い空=紀代子」という関連性を持たせる事に成功!!19話で、紀代子が迎えに来てくれた象徴として使わせて貰いました。

「一筋の涙がこぼれて、そして世界は終結した」というのは、当然ティアの事を言っているのですが、それともう一つ、ノウェムが最後に流した涙の事も言っていたのです。



更に余談ではありますが、3度にわたって背景画像を変更したこのデラシネ。

起こしていた当初は最後までずっと初期のもので行こうと思っていたのですが、16話とか起こした辺りで「もっと間を感じさせるものにしたい」と、背景を変更。でも、あまりにもダークな雰囲気に、最終話には向いていないなと更に最終話だけ変更。最終話に関しては、この話の全てをイメージした画像をはめ込んでみました。

青い空と花と涙。青い空は…まぁさっきも言いましたがキヨたんのイメージで。花は、この話のタイトル「デラシネ」の意味を見て頂ければ何となくお分かりかと思いますがノウェムのイメージ。「デラシネ」の意味が「根無し草」だと知った時、もうこのタイトル以外にあり得ない!と即決した記憶があります。アニメのEDでも「根無し草」という単語が出て来ますが、私の中で「根無し草」はノウェムの事だと思ってたので。「デラシネ」も紀代子という帰れる場所を無くしてしまったノウェムが、苦しみ悩んで最後には再び紀代子の元に帰れるというお話ですからね。涙は、これもさっき言いました様にノウェムの涙です。雫が、花から滴っているでしょう?この画像作るの大変だったんですよ…(自己満足)。なので、一体何処から何処までが空で花で涙なんですか、とか聞かれたらちょっと切ないかも…。



そんなこんなで、とりあえず語りたかった辺りは語り倒したと思います…。
思い出して、文章追加とかしたらゴメンナサイ。とにかく、この語りを見て頂いたらお分かりの様に、物凄く激しい萌えと情熱で、このお話を書いたのでありました。

感想なども、何度か頂いてその度に本当に嬉しかったです。自分の妄想を吐き出したくて書き始めたお話なので…。テキストに不馴れで、読みづらい箇所も多々あったでしょうに、頂く言葉はありがたいものばかりで励みになりました。本当にありがとうございます。全話完結しての感想も、頂けるととても嬉しいです。もう、こんな長篇は書く事無いでしょうけど、テキストはこれからもアップして行きたいと思っていますので、その糧にさせて頂こうかと思います。



本当に、こんな所まで読んで頂き、どうも有り難うございました。





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